汎発性膿疱性乾癬の2例を報告した。第1例は, 40才男子, 10年前より尋常性乾癬の皮疹が存在していた。精神病の症状の悪化に伴い, 全身に紅斑, 膿疱を発した。ステロイド内服により, 皮疹は軽快した。現在, 尋常性乾癬の皮疹を残しているが, 膿疱はない。第2例は44才男子, 急に全身に膿疱を発し, 入院し, ステロイド内服にて軽快したが, 1年後再発し, 種々の治療に抗して死亡した。汎発性膿疱性乾癬に関して, 組織適合性抗原, 誘因などとの関連につき若干の考察を行い, 本症に2型ありとのBakerらの説に賛意を表した。