皮膚
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ステロイド外用剤「シマロン」の乾癬に対する改善効果評価
須貝 哲郎渡辺 加代子
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1980 年 22 巻 3 号 p. 487-491

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抄録

0.05% Fluocinonide含有3種外用剤, ゲル, クリームおよび軟膏 (商品名シマロン, 藤沢薬品) の治療効果を代表的市販ステロイド外用剤12種と比較検討するために, 7例の乾癬患者を対象とし, その陳旧性皮疹上のパッチテストを単純盲験法で施行し, シマロン・ゲルが同一主剤を有するトプシム・クリームとほぼ同等の効果を有することを認めた. 皮疹性状を数字で評点として表現し, 試料, 判定日および症例の3元配置分散分析で試料および症例に有意差を認め, 試料間の各個検討をWSD法で行ない, シマロン・ゲルがロコルテン製剤およびロコイド軟膏より有意に優れた効果をもつことを見出しえた. しかし, この例数ではシマロン3種外用剤間およびロコルテン製剤およびロコイド軟膏以外の被検ステロイド外用剤とシマロン・ゲルとの間では有意差を検出しえなかった.

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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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