昭和55年12月1日から昭和56年11月末日までの期間に名古屋大学医学部附属病院分院皮膚科を受診した黒皮症新患患者8例中パッチテストの施行できた7例についてその結果をまとめた。(1) 化粧品に陽性反応を認めたのは6例であった。(2) タール色素に陽性反応を認めたのは4例でこのうちPANに陽性反応を認めたのは2例 (28.5%) であった。(3) 香料では4例に陽性反応を認めこのうちベンチルサリチレートに陽性を認めたのは3例 (42.8%) であった。(4) 防腐剤では3例に陽性反応を認めたが, 従来陽性率の高かったイルガサンCF3では陽性反応を示す例はなかった。