皮膚
Online ISSN : 1884-541X
Print ISSN : 0018-1390
ISSN-L : 0018-1390
Ribostamycinによる薬疹
遠藤 信夫加藤 文明大谷 道廣浦田 裕次山岸 智子
著者情報
ジャーナル フリー

1983 年 25 巻 4 号 p. 666-672

詳細
抄録

抗生剤のうちでaminoglycosidesは薬疹を起こしにくい薬剤の一つとされており, その中でも特に稀なribostamycin (RSM) による薬疹の1例 (60歳, 男性) を経験した。
通常, 薬疹ではその診断にpatch testやその他のskin testで原因薬剤が陽性反応を示すことは比較的稀であり, 一般的に診断的価値が低いとされている。しかし試みにRSMでpatch testと皮内反応を実施したところいずれも陽性であったため, 種々のaminoglycosidesでpatch testおよび皮内テストを再検した。
Patch testではRSMに強い反応がみられたほかstreptomycin, kanamycin, amikacin, fradiomycinにも反応がみられた。皮内テストではRSMに遅廷型の強い反応とkanamycinにも陽性反応がみられた。

著者関連情報
© 日本皮膚科学会大阪地方会
前の記事 次の記事
feedback
Top