昭和56年12月1日-昭和57年11月末日までに名大分院皮膚科を受診した黒皮症新患患者7例中5例にパッチテストを施行した。5例中2例で化粧品に陽性反応を認め, 2例ともにR-219, PAN, ベンチルサリチレートに陽性反応を示した。化粧品に反応を示さなかった3例ではウルシオール, チメロサール, ムスクアンブレットに陽性反応を認めたが, 疾病との因果関係は不明であった。イルガサンCF3に陽性反応を示した例はなかった。原因が化粧品以外にある黒皮症に関しては, 労働衛生, 社会医学の研究者との共同研究が必要である。