1984 年 26 巻 3 号 p. 569-572
けいれん発作防止のためにフェノバルビタールを約3年間内服していた7歳, 女児に突然acrocyanosisを生じるようになった。同時に抗DNA抗体も320倍と陽性を示した。フェノバルビタール投与中止後約6カ月目にacrocyanosisは消失し, 抗DNA抗体も陰性化した。フェノバルビタールを再投与したところ, 2週目で指趾に冷感を生じ, 3週目にはacrocyanosisが再現し, 抗DNA抗体も陽性化した。薬剤起因性のきわめて珍らしいacrocyanosisの1例を報告した。