チオプロニン薬疹の自験9例についてパッチテスト, 皮内反応, チオプロニン添加リンパ球刺激試験を施行してその相関をみた。パッチテストではチオプロニン注射液 (100mg/2ml) の1倍~100倍 (500μg/ml), 皮内反応は100~1000倍 (50μg/ml), リンパ球刺激試験は添加濃度10~100倍希釈濃度が至適濃度と考えられる。ハートレー系モルモットにFreund's complete adjuvantを用いて作製したチオプロニン感作動物モデルで90%に遅延型アレルギーが成立し, チオプロニンのSH基をBlockすると皮膚反応が抑制される。LSTにおいてもSH基のBlockでSI値の陰性化がみられることよりチオプロニン薬疹は遅延型アレルギー性機序によるものと考えられる。