皮膚
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アムシノニド・クリームによる接触皮膚炎の1例
各種外用ステロイド剤との交叉性について
大井 綱郎吉井 田美子谷奥 喜平
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1984 年 26 巻 3 号 p. 648-653

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抄録

アムシノニドによる接触アレルギーの症例を報告した. 患者は14才, 女性. 虫刺に対してビスダーム・クリームを外用していたところ拡大したため, 東京医大霞ケ浦病院皮膚科受診. 貼布試験により, アムシノニドが陽性, 軟膏・クリームともに基剤は陰性であったため, アムシノニドによる遅延型アレルギー反応であることが確認された. 尚, アムシノニドによるものは本例が第1例目である. また, ブデソニドも陽性であり, ステロイド構造に, 16α, 17αのcis-diaxialのOH基を共通構造として有するものの間には, 交叉反応が起り得るのではないかと推論した.

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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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