皮膚
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多発性骨髄腫を合併し, 黒色の辺縁ふちどりを有する奇妙な臨床像を呈した全身性硬化性萎縮性苔癬の1例
小西 厚子平山 公三清金 公裕安原 稔
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1990 年 32 巻 5 号 p. 661-667

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抄録

69歳, 女性。ほぼ全身に奇妙な臨床像を示す硬化性萎縮性苔癬が汎発性に存在した。その経過中に多発性骨髄腫を合併した。臨床像は躯幹, 四肢, 頭部に大小の不整多角形, 地図状に配列するピンク色を呈した萎縮性硬化性紅斑性局面の多発からなり, その辺縁は黒色の色素沈着により境界明瞭に縁どられていた。それはあたかも黒のマジックインクで輪郭を画いたように見えた。病理組織像は角栓形成を伴う過角化, 表皮の萎縮, 基底細胞の液状変性, 真皮上層の浮腫を示した。経過中に多発性骨髄腫の存在が判明した。

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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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