皮膚
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減汗性コリン性蕁麻疹の1例
大貫 雅子橋本 洋子堀尾 武
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1996 年 38 巻 5 号 p. 505-510

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抄録

42歳, 男性。体温上昇時, 精神的緊張時に強度の痛みとともに生じる皮疹を主訴に受診した。温熱負荷および運動負荷により紅斑と粟粒大の膨疹が誘発され, 皮疹出現時の発汗低下が確認されたことより, 減汗性コリン性蕁麻疹と診断した。組織学的には発汗低下の要因となるような機質的変化はみとめられず, 連日の運動負荷による発汗の促進誘発により症状の軽快が得られた。本疾患の病態形成機序は十分解明されていない。自験例では, 誘発時の血中ヒスタミン値の有意な上昇はみられなかった。また, 内服PUVA療法により皮疹形成は抑制されたが痛みは改善しなかったことから, 両者に関与するメディエーターは異なる可能性が示唆された。

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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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