測地学会誌
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解説電子距離測定および大気屈折に関する国際シンポジウム
笠原 慶一
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1969 年 15 巻 2-3 号 p. 89-91

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抄録

 上記の会合がさる6月23~27日にコロラド州ボールダーのコロラド大学で開催された.主催はIAGであるが,アメリカで開くについてはAGUの招待があり,またESSAが共催役をつとめた.主題の示す通り,その目的はIAGの第1・19特別研究グループ課題の「電子距離測定」と同じく第1・23グループの「大気屈折」との両分野における最近の研究進展を展望しようとするものである. 従来もこの種の問題,特に電子距離測定は何度か国際シンポジウムの対象となつて来たが,どちらかといえば測定の原理や装置に重点が置かれていた感じがする.その点,今回は下記のプログラムに見られる通り,測定精度や実用結果に関する論文が多く読まれたようである.それだけこの技術が測地学の分野に定着した実績を示すものではなかろうか. あいにく日本からの出席者はなかつたが,国土地理院提出の論文(レーザージオジメーターに関する)はDr.Bostrom(ワシントン大学)によつて代読され,地震研究への適用の方向を示すものとして出席者の関心を呼んだと伝えられる.このたび提出論文の別刷一式が公式の会合記録とともに筆者宛送られて来たので,ここにプログラムを転載し御参考に供する次第である.

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