2011 年 13 巻 1 号 p. 22-27
近年,コストと納期の制約の下で高品質な製品・サービスを安定して提供し続けるための品質マネジメントの重要性が増している.このような背景の中,我々は,製品開発の業務プロセス品質を事業部門の「仕組み」と製品開発プロジェクトの「実行」の両面から評価し,ベストプラクティスを提示し改善提案を行う品質経営評価技法を開発し実践してきた.今回の報告では,有効な改善提案を提示可能にすることを目的として,ベストプラクティスの表現方式を検討し,ベストプラクティスライブラリを構築した.それを用いて事業部門に行った改善提案は75%が採用され,構築したベストプラクティスライブラリは有効な改善提案に結び付くことが検証できた.