抄録
大規模ソフトウェア開発において費やされるソフトウェアテストのための労力は, 総開発労力の半分以上を占めている. したがって, テスト工程中のフオールト検出および修正括動の管理は, 高信頼性ソフトウェア製品を効率的かつ経済的に開発するために非常に重要な課題である. 本稿では, テスト工程においてソフトウェア品質・信頼性評価を支援するソフトウェアテスト管理ツール(SAFEMAN), および情報共有化技術を連携させた新管理システムの開発成果について議論する. SAFEMANツールは, フォールトデータを分析・評価するために, 非同次ポアソン過程に基づく4つのソフトウェア信頼度成長モデル, および決定論的な回帰モデルであるゴンベルツ曲線モデルを採用している. さらに, 本システムは, イントラネット上にデータベース/ファイルサーバを構築することにより, 同時進行する他プロジェクトと密接に連携させることができる. 以上のことから, ソフトウェア開発における総合的なプロジェクト管理が可能になる.