Siウェハー上に製膜したDLC薄膜表面について、角度分解X線光電子分光による解析を行った。X線源にはAl Kα線 (1486.6 eV)を、結合エネルギー軸校正には、DLC表面局所上へ塗布・乾燥させたAu粒子の4f7/2スペクトル(83.98 eV)を用いた。C 1s スペクトルのピークフィッティング関数には、導電性グラファイトに用いられているDoniach-Sunjic関数を、装置特性をGauss関数で表現して畳み込んだ関数を用いた。その結果、表面sp2炭素、表面sp2炭素、バルクsp3炭素、表面sp3炭素の計4種類のピークを分離することができた。