主催: 公益社団法人日本表面科学会, 一般社団法人日本真空学会
製造現場やクリーンルーム及び食品関係などで使用される作業手袋は,主に天然ゴムやニトリルなどのゴム材料が使用されている.これらの材料は耐油性,耐摩耗性に比較的優れているほか,耐熱性も備えている.清浄に洗浄された真空部品では,極力外部汚染を防ぐために作業手袋を使用しているが,手袋の材料や種類によって発生ガスが異なり,手袋自身から放出されるガスや表面に付着している物を低減する必要がある. そこで,ヘッドスペース(HS)法とガスクロマトグラフィー質量分析法(GC/MS)を組み合わせたHS/GC/MSシステムを用いて,手袋に用いられる高分子材料を加熱した時に発生するガス成分の定性および定量分析をした結果を報告する.