仙台白百合女子大学紀要
Online ISSN : 2433-6416
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<論文>ソーシャルワークにおけるLife Model理論に基づく地域リハビリテーションに関する研究 : 宮城県における高次脳機能障害者への実践例をもとにして
大坂 純志水 田鶴子
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2004 年 8 巻 p. 33-45

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抄録

本研究ではソーシャルワーク領域のLife modelの視点を取り人れたLife modelによる地域リハビリテーションの可能性を検討することが目的である。Life modelでは、障害者の主体的な生活の獲得と自己実現に価値が置かれる。そのため障害者は支援を受けるだけの存在ではなく、自分自身の障害を自覚し専門職者とともに自ら生活のしづらさの解決に取り組むという特徴がある。医学モデルによるリハビリテーションは、障害を軽減・回復を目指すことで自立を達成しようという支援であった。しかし、高次脳機能障害者のように、身体機能・知的機能は正常範囲まで回復しても、社会生活に適応できないケースには効果的な働きかけができない。医学的リハビリテーションから引き継ぎ、生活のなかで自己実現を目指す、Life modelによる地域リハビリテーションが求められている。

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2004 学校法人白百合学園 仙台白百合女子大学
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