抄録
錆や傷などの金属劣化を評価する方法として,破壊法と非破壊法がある。しかしながら,これらの方法は非常に難解であり,高度な専門性が必要であるため,より簡単な金属劣化の評価方法が必要であると考えられる。
最近,高校の化学の授業の中でアボガドロ定数“(i)N(/i)(sub)A(/sub)”について学習した。(i)N(/i)(sub)A(/sub)を再現する実験はいくつかあり,(i)N(/i)(sub)A(/sub)の再現値“(i)N(/i)(sub)A(/sub)’”は純粋な物質であれば,どのような物質であっても,その値は同じ値“6.02×1023 mol-1”となる。したがって,その金属劣化により,NA’もまた変化すると考えられる。そこで本研究では,様々な金属からアボガドロ定数の再現値(i)N(/i)(sub)A(/sub)’を簡単に再現できる実験方法を確立し,その値が金属劣化の指標として利用できるかを評価した。その結果,金属に付着した錆の増加により金属表面が粗くなることで,釘の体積が大きく見積もられ,錆の増加とともに(i)N(/i)(sub)A(/sub)’の値が増加することがわかった。