日本塩学会誌
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苦汁工場に於ける硫酸カリの製法
坂本 佳六
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1957 年 11 巻 5 号 p. 248-254

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抄録
吾々は冷凍脱硫苦汁を真空蒸発缶にてせんこうして, 食塩, カーナライト及NiO塩を製している. NiO塩と云うのは前者塩の副産物であり, ニツコリ注のメラヒツト混塩類似のMgCl2, KCl, MgSO4の混塩の事である. NiO塩を加水分解してカリマグネシヤを得る. カリの収率は75%である. カリマグネシヤとカーナライトからの粗製塩化カリの複分解に依り硫酸カリを得る. カリの収率は25°Cにて56-60%である. 母液を利用することに依り80%と云う高収率を上げる事も容易である. 上記の事を筆者は岡俊平氏の海洋塩平衡図を使用させて頂き図的に検討した, 其の結果は大体よく事実と合致した.
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