総合人間学
Online ISSN : 2188-1243
報告
ポストヒューマンから人間存在を問う意義
―「総合人間学」構築のために (試論・その 3)
古沢 広祐
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 16 巻 p. 149-160

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抄録
本稿は、総合人間学の構築のための私的な論考のシリーズ第3回目であり、2022 年大会シンポジウムのテーマ「ポストヒューマン時代が問う人間存在の揺らぎ」に関連した内容である。前半では、ポストヒューマンをめぐって、歴史的な経緯や関連の動き、思想や世界観に関する主要な論点をまとめて論評している。後半では、人間の能力面での拡張様式に関して、多様な姿と在り方を論じるとともに、問題点を論評している。 主要な論点としては、人間存在の多面性をより深く理解すること、個人の能力拡張の側面だけでなく、人間とAIや機械の有機的集合体が形成する影響力への批判的認識と制御が重要であることを指摘している。
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© 2022 総合人間学会
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