2014 年 7 巻 4 号 p. 228-237
メタンハイドレート(MH)は次世代のエネルギー資源として期待されており、有効なガス生産手法として減圧法が提案されている。この減圧法を適用した場合にはMH層の圧密やMH分解に伴う変形が予想されており、変形の影響範囲の把握や変形に伴う坑井等の海底設備への影響を評価することが長期的に安全な生産技術を開発する上で必要である。そこで、地層の変形挙動や坑井の健全性評価を進めるために地層変形シミュレータ(COTHMA)の開発を中心とした地層特性評価技術の開発を進めた。現在、地層特性評価技術として「地層変形シミュレータの開発」、「坑井の健全性評価」と「広域の地層変形評価」の3課題の研究開発を進めており、この論文ではその実用化に向けた技術の体系化に関して論じる。