抄録
日本は先のオリンピックに代表される50年以上前の高度経済成長期に建設された社会インフラ、産業インフラが老朽化の一途を辿り、さらに2020年の東京オリンピックを成功させるためにも、その経年変化に対する健全性検査が急務の課題となっている。そこで、我々は産業技術総合研究所発の技術移転ベンチャーとして、産業技術総合研究所で研究開発された非破壊検査技術の中でレーザー超音波による世界初の可視化技術とカーボンナノ構造体冷陰極X線による小型X線技術をもとにして、新しい日本産の非破壊検査装置を研究、開発し、実用に供してきた。ここでは、その開発における各種のチャレンジについて述べる。