抄録
人間の生体情報を非侵襲的に得る呼気等の生体ガスモニタリング技術において、呼気分析システムが広く普及するためにはシステムの低コスト化が必須となる。この研究では、複ガスセンサ素子単体に十分な感度とガス選択性を持たせることにより、複雑な前処理システムを必要とせず、かつ医療診断が可能なレベルまでの高性能な呼気ガス検知機器の作製を目標として、センサデバイスおよび検知機の開発を行った。センサおよび検知機器開発に必要な構成要素を、社会的なニーズという境界条件に合わせて、各要素の特長を最大に引き出すことができた。