太平洋セメント研究報告
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論文
高 C3Sセメントを用いたFAセメントの開発
久我 龍一郎安藝 朋子星野 清一平尾 宙坂井 悦郎
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2018 年 2017 巻 173 号 p. 3-18

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抄録
 鉱物組成および粉末度の異なるセメントに石灰石微粉末を添加したセメントを基材として調製し, これらのセメントを用いたフライアッシュセメントの圧縮強さの評価と水和解析を行った. エーライトやフリーライムが多く粉末度の大きいセメントを用いることで, 主にエーライトの水和が促進され初期強度が増進した. 石灰石微粉末の添加により, フライアッシュの反応率が増加し, 特に長期強度が増進した. 結果として, 粉末度, エーライト, フリーライム, および石灰石微粉末を適量増加した基材を用いたフライアッシュセメントは, 基材の設計変更のみで普通ポルトランドセメントと同等の強さおよび凝結時間を発現した. 石灰石微粉末を約5%添加した本フライアッシュセメントは, 5~30℃において, 材齢91日まで普通ポルトランドセメントの9割以上の強度を発現した. 普通ポルトランドセメントと比較して, 水和熱は低く, 流動性は優れていた.
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© 2018 太平洋セメント株式会社
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