大気汚染学会誌
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吸光光度法による次亜塩素酸塩濃度の連続制御
上原 義昭阿部 健蔵木村 正憲萩原 純二町田 弥
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1983 年 18 巻 5 号 p. 474-478

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抄録

環境衛生上問題となっている下水, し尿処理施設の多成分系悪臭の脱臭法として次亜塩素酸ナトリウム溶液による湿式酸化法が最近, 広く用いられている。この酸化法に用いられる吸収液中の次亜塩素酸ナトリウムを吸光光度法を応用した濃度計で測定し, 連続的に濃度制御を行う目的で, 次亜塩素酸塩の測定波長を検討し, 波長340nmの単光路濃度計を試作して実用化した。
この濃度計は酸化還元電位差法による濃度計 (30ppm以下) より測定範囲 (1000ppm以下) が広く, またポーラ冒グラフより再現性を向上させることができた。
これらの方法では連続制御に難点があると思われるが, 本報の濃度計では懸濁物を特殊フィルターで除去することにより, 吸収液中の次亜塩素酸ナトリウム濃度を長期間連続制御することができる。

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