大気汚染学会誌
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含窒素環状有機化合物のクロマトグラフィー的分離挙動とその排気ガス分析への応用
高野 二郎北原 滝男安岡 高志光沢 舜明白井 孝三
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1983 年 18 巻 6 号 p. 561-568

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抄録

本研究では高速液体クロマトグラィーと薄層クロトグラフィーによる含窒素環状化合物の定量分析法の開発を行い。原動機付自転車の排気ガスについて分析を行った。
排気ガスは液体酸素捕集法により1m3をサンプリングし, これより含窒素環状化合物をメタノールで抽出した。抽出液を20℃ で減圧濃縮を行い最終的に2mlにしてサンプルとした。含窒素環状化合物はHPLCにより, 保持時間およびUVスペクトルから同定定量を行い, TLCにおいては二次展開を行うことより定性をした。HPLCは次の条件下で作動させ, 含窒素環状化合物16種類の挙動を検討した。固定相: Zorbax-SIL 6.2mmφ×250mm, 移動相: メタノール水, 流量: 1.2ml/min, カラム温度: 53℃, 検出器: UVモニター (254, 230nm)。
本法を用いて原動機付自転車の排気ガスについて含窒素環状化合物の分析を行った結果, インドール17μg/m3, アクリドン2.9μg/m3を検出した。

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