抄録
雨水中の陽イオン分析にイオンクロマトグラフィーで1種の溶離液で2種のカラムを用い, 溶離液の流路を変えるカラムスイッチング法を用いて検討した。その結果, カラムとして2種の陽イオン分析カラムを用い, 溶離液として20mM HCl-0.2mM DL-2, 3-ジアミノプロピオン酸一塩酸 (DAP・HCl) 混合溶液で, 流量2.0ml/minで分析を行えば, 約8分間で雨水中の1価および2価の5種の陽イオン (Na+, NH4+, K+, Ca2+, Mg2+) の同時測定が可能であった。しかもサンプルループとして500μlを用いれば再現性も良好で, 検出限界も数ng/mlまで測定できた。