2019 年 70 巻 8 号 p. 16-21
ボイラ伝熱管にNi基合金を適用したA-USC発電システムにおいて,アンモニアの酸化分解が蒸 気凝縮水に与える影響を調べ,以下の結論を得た。ボイラ伝熱管にNi基合金を適用した場合, 450℃以上でアンモニアの酸化が,680℃以上でアンモニアの分解が進行した。700℃級A-USC 発電システムで給水pHを9.6にした場合,蒸気凝縮水にはNO2-が25ppb,NO3-が2ppb,溶存 酸素が35ppb含まれること,および蒸気凝縮水のpHはほとんど変化しないことが示唆された。