Tetsu-to-Hagane
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Mechanical Properties
Effects of MnS on Gigacycle Fatigue Properties of SCM440 Steel
Yoshiyuki Furuya
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2020 Volume 106 Issue 11 Pages 799-806

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Abstract

Gigacycle fatigue tests were conducted on high-strength steels whose Mn and S contents were so high as to be close to upper limits of the JIS standard. Three types of materials were prepared with different working ratios. The fatigue strengths were in order of the working ratios, indicating that the high working ratios improved the fatigue strength. All specimens ended in internal fractures mostly originating from MnS. The MnS observed on the fracture surface was largely elongated in the cases of the materials with high wording ratios. ODAs (Optically Dark Areas) were then observed at around the center of the elongated MnS, meaning that small internal cracks were formed there. Although the shapes of the MnS were very complicated, the sizes were approximated by using ellipses which covered the whole MnS. When the MnS was largely elongated, the length l was cut off at four times of the width W, i.e., l = 4W, based on the results of Makino’s fracture mechanics analysis. The measured MnS sizes were applied to analysis by using a previously derived prediction, comparing the effects of MnS with those of oxides. As the result, it was suggested that the MnS was more harmful to the fatigue strength than the oxides. This was probably attributable to the properties of the MnS, while too large number of the MnS possibly reduced the fatigue strength.

1. 緒言

鋼を高強度化すると,介在物を起点とした内部破壊17)(フィッシュアイ破壊)の出現により,通常の疲労限が消滅する。熱間圧延丸棒の疲労試験結果に基づくと,内部破壊が問題となるのは,引張強度で1200MPa以上に高強度化した場合である8)。このような高強度鋼のギガサイクル疲労の研究では,酸化物系介在物が主な対象とされてきた。熱間圧延丸棒の場合には,加工により細く伸びる他の介在物は問題とならないためである。しかし,大型の鍛造材のように十分な加工度を得られない材料では,細く伸びる介在物も問題となる場合がある。そこで本研究では,細く伸びる介在物の代表例としてMnSに着目して,内部破壊に対する影響を調査する。

内部破壊の研究では,20 kHzという超高速の疲労試験を実現できる超音波疲労試験915)が強力なツールとなる。仮に100 Hzで試験した場合には109回に到達するのに3~4ヶ月を要するのに対して,20 kHzでは1日で到達するためである。超音波疲労試験では繰返し速度の影響が議論となるが,内部破壊の場合には無視できるほど小さいことが明らかとなっている15)。著者らは,3年を要する100 Hzで1010回までの疲労試験を実施し,1週間で取得した20 kHzで1010回までの試験結果と比較した。その結果,複数の材料で,内部破壊の場合には両者がよく一致することを確認した1618)。超音波疲労試験を利用することにより,内部破壊の様々な特徴が明らかとなった。例えば,水素の影響19,20)や寸法効果21,22)で,通常の疲労とは大きく異なる傾向が確認された。また,このような研究の過程において,内部破壊に関する膨大な疲労特性データが蓄積された。

その後,蓄積したデータを活用して,ギガサイクル疲労強度の予測式を導出する研究に着手した。その際には,内部破壊メカニズムの解明が必要であったが,特にき裂の発生と伝ぱのいずれが支配的かを特定する必要があった。そのためには,内部き裂の伝ぱ特性を評価する必要があったが23),内部き裂は通常の表面き裂のように直接観察することはできない。そこで,ビーチマーク法を用いて,内部き裂が伝ぱする様子を可視化する技術を確立した24)。その結果,内部破壊が内部微小き裂の伝ぱ寿命により支配されていることが分かった25)。このようなメカニズムに基づき,内部微小き裂の伝ぱ寿命を算出するための力学モデルを提案し26),高強度鋼のギガサイクル疲労強度の予測式を導出した27)。また,内部破壊の場合でも,ギガサイクル域において新たな疲労限が出現することも明らかとなった28)

蓄積された疲労特性データの大半は酸化物系介在物が起点となる場合のものであるため,著者が導いた予測式の適用範囲も酸化物系介在物に限られる。一方,大型の鍛造材のように十分な加工度が得られない材料では,MnSのような他の介在物が問題となる場合がある。MnSは加工により細く伸びるため,通常は無害と考えられているが,加工度が低い場合には十分に伸ばすことができない。特に,メタルフローに対して直角方向に応力が作用する場合には大きな害を及ぼすことが指摘されている2931)。しかし,MnSを対象とした研究は限られており,十分に影響を評価できているとは言い難い。これが,本研究でMnSに着目したより詳細な経緯である。

具体的な研究内容は,MnとSの量を規格上限値付近とすることでMnSを大量に含む材料を試作し,加工度を変えた条件でギガサイクル疲労試験を実施することでMnSの影響を調査するというものである。また,メタルフローに対して直角方向に試験片を採取することで,疲労強度の最弱値を評価する。ここでは,介在物の物性だけでなく,細く伸びているという形状の影響も論点となる。また,細く伸びている介在物の寸法の定義も,実用的には重要な点である。本研究により,これらの点を明らかにする。

2. 実験方法

2・1 供試材

Table 1に供試材の化学成分を示す。供試材は低合金鋼SCM440であるが,MnSの量を増やすために,MnとSの量を規格上限値付近まで高めてある。供試材は150 kgの真空溶解で作製し,インゴットの概略寸法は,最小直径部の端面でφ190 mm,最大直径部の端面でφ240 mm,長さが430 mmである。その後,熱間鍛造により,断面寸法が150×150 mmの角棒形状に仕上げた。150×150 mmの角棒を半分に切断し,一方を熱間鍛造により75×150 mmの形状にし,更にその半分を20×150 mmの形状に仕上げることにより,同一のインゴットから,加工度の異なる3種類の材料を得た。この場合,150×150材の加工度を厳密に評価することはできないが,非常に小さいと考えられる。また,75×150材と20×150材については,150×150材を基準に減面率を計算することになる。

Table 1. Chemical compositions of the tested steel.
SteelElement (mass %)
CSiMnPSCrMo
SCM4400.410.250.86<0.00200.0271.050.22

熱処理は,φ12 mmの丸棒形状に下加工した後に行った。試験片の採取方向は,メタルフローに対して直角方向で評価を行うために,150 mmとなっている板幅方向とした。その際,150×150材については板厚と板幅の区別ができないため,いずれかの150 mmの辺に平行な方向から採取した。熱処理条件は,1153 K×30 min,油冷による焼入れと473 K×60 min,空冷による低温焼戻しである。熱処理後のビッカース硬さは,150×150材がHV599,75×150材がHV596,20×150材がHV595となり,3つの材料とも同程度であった。Fig.1に旧オーステナイト粒界を出現させた組織写真を示すが,いずれも焼戻しマルテンサイトの様相を呈し,3つの材料で大きな違いは認められなかった。ただし,旧オーステナイト粒径はやや粗大であり,50 μm程度であった。なお,Fig.1の組織写真は熱処理した丸棒試験片の横断面,すなわち,元の材料に対しては長手方向と平行な縦断面で撮影したものである。

Fig. 1.

Microstructure of the heat-treated specimens.

2・2 疲労試験

疲労試験は,超音波疲労試験により,繰返し速度20 kHzで行った。使用した試験機は島津製作所製超音波疲労試験機USF2000である。打切り繰返し数は1010回であるが,破断しなかった試験片についても介在物寸法を確認するため,試験終了後により高い応力振幅で強制的に内部破壊させた16)。試験片形状をFig.2に示すが,最小部直径が3 mmの砂時計型の形状とした。その際,最小部付近表面の最終仕上げはバフ研磨(周方向)とした。また,試験中は試験片の発熱を防ぐために試験片を空冷した。空冷には,5.5 kWのコンプレッサー(流量600 L/min.)とボルテックスチューブ型のクーラーを使用した。空冷により十分に発熱を防ぐことができたため,間欠試験13)は行わず,全て連続試験により実施した。疲労試験は室温大気中で行い,応力比の条件はR=-1とした。

Fig. 2.

Profiles of fatigue-test specimens in mm.

破面観察は,走査型電子顕微鏡(SEM)と光学顕微鏡(OM)により行った。通常,破面観察には走査型電子顕微鏡のほうが適しているが,ODA3234)(Optically Dark Area)を観察するためには光学顕微鏡が有効である。ODAの観察により,内部微小き裂の状態を推定することができる25)。SEM観察の際には通常の2次電子像(SE image)だけでなく,反射電子像(BSE image)による観察も行った。また,OM観察の際には,焦点をずらしながら撮影した複数枚の写真から画像処理によりピントが合っている部分だけを貼り合わせるマルチフォーカス機能を用いた。

3. 実験結果

Fig.3に,疲労試験結果を示す。白のプロットが今回の結果で,黒のプロットは参考のために文献28)から引用した熱間圧延丸棒の結果である。文献の材料は通常の国産材でSの量は0.009%と低く,旧オーステナイト粒径は20 μm程度,ビッカース硬さはHV604である。今回の結果では,いずれの材料も熱間圧延丸棒より低い疲労強度を示した。疲労強度は150×150材で最も低く,次が75×150材の順で,20×150材で最も高くなった。すなわち,疲労強度は加工度に対応した序列となり,加工度が高いほど疲労強度が高くなる傾向であった。

Fig. 3.

Fatigue test results.

Fig.4からFig.6に,破面のSEM観察結果の代表例を示す。いずれの場合もSE imageでは介在物の様子は不明瞭であるが,BSE imageでは明瞭に識別することができる。EDSで分析した結果,これらの介在物からMnとSが検出されたため,これらの介在物はMnSである。150×150材と75×150材では,全ての試験片がMnSを起点とした内部破壊となっていた。20×150材では2本の試験片が酸化物系介在物を起点とした内部破壊であったが,他は全てMnSが起点であった。酸化物系介在物はMnSに比べて圧倒的に少ないが,加工によりMnSが無害化された結果,2本の試験片で酸化物系介在物が出現したものと思われる。加工度の影響に着目すると,150×150材では大きく変形しているようには見えないが,75×150材と20×150材ではMnSが細く伸びている。また,加工度に応じて,20×150材のほうでより大きく伸びている。

Fig. 4.

SEM images for a fracture surface of 150×150 at around the internal fracture origin. This specimen was fractured at 7.84×107 cycles at 470 MPa.

Fig. 5.

SEM images for a fracture surface of 75×150 at around the internal fracture origin. This specimen was fractured at 3.14×108 cycles at 530 MPa.

Fig. 6.

SEM images for a fracture surface of 20×150 at around the internal fracture origin. This specimen was fractured at 1.98×107 cycles at 740 MPa.

Fig.7に,光学顕微鏡による破面観察結果の代表例を示す。107回以上の長寿命域で内部破壊した場合には,Fig.7のように明瞭なODAが観察された。(a)のようにあまり伸びていない介在物の場合には介在物全体を覆うようにODAが形成されているが,(b)や(c)のように細く伸びている場合には介在物の中心付近にODAが形成されている。このように細く伸びた介在物で,介在物の中心付近にODAが形成される傾向は,Makinoの報告31)と符合する。また,ODAは内部微小き裂が伝ぱした痕跡であることが分かっている25)。従って,あまり伸びていない介在物の場合には介在物を覆うように微小き裂が形成されたのに対して,細く伸びた介在物では介在物の中心付近に微小き裂が形成されたことを示している。

Fig. 7.

OM photos for a fracture surface at around the internal fracture origin. The arrows indicate ODAs. These specimens are the same of Figs. 4, 5 and 6.

4. 考察

今回の実験結果の考察を行う際に,最初に問題となるのは介在物寸法の定義である。Fig.8に,破面上で観察された代表的な2つの介在物形状を示す。(a)はあまり変形していないもので,(b)は細く伸びたものである。(a)はFig.4(b)の低倍の像であるが,厳密な介在物の形状はデンドライト状の極めて複雑なものである。そのため,厳密な介在物の投影面積を求めるのは困難であるが,このような場合の介在物寸法は(a)で図示したように全体を覆うような楕円で近似できる1)。尖った部分では応力拡大係数が高く,き裂が容易に進展するため,力学的に安定な円や楕円の形状になった時点を想定すればよいという考え方である。

Fig. 8.

Typical shapes of MnS observed on the fracture surfaces. (a) and (b) are low-magnitude images of Fig.4(b) and Fig.6(b), respectively.

一方,(b)のように細く伸びた介在物の場合には,幅については(a)と同じ考え方で求めることができるが,介在物の長さをどこまで考慮するかが問題となる。Fig.7(c)のODAの様相から,介在物の中心付近でき裂が発生していることは明らかであるが,その際に介在物の長さ方向でどこまでが影響しているかが不明なためである。この点について,Murakamiは細長い表面き裂を参考に指針を示している1)Fig.9(a)は細長い表面き裂の模式図であるが,長さがlで深さがcの表面き裂があった場合,l/cが10以上になると応力拡大係数は飽和する。そのため,l/cが10以上となるき裂では,l=10cとしてき裂寸法を求めてよいとされている。その後,Makinoは細長い内部き裂について応力拡大係数の評価を行い,Fig.9(b)のように長さがlで幅がWの内部き裂でl=4Wとしたほうが良い近似となることを報告している31)。き裂寸法にareaを用いて内部き裂の応力拡大係数を求める場合,l=4Wまではよい近似となるが,それ以上では幅のみによって支配される2次元き裂に近くなるためである。c=W/2の関係となるため,Murakamiの指針はl=5Wである。そのため,Murakamiの指針とMakinoの方法の差はそれほど大きくないが,内部き裂について検討がなされているという点からMakinoの方法のほうがより適当である。このような考えに基づき,本研究では長さが4Wまでの介在物についてはそのまま楕円で近似し,それを超える介在物についてはl=4Wの楕円として近似することとした。これは,力学的な評価に基づいた方法であるため,鋼種によらず適用することができる。

Fig. 9.

Schematic illustrations of long and narrow cracks.

以上のような考え方に基づき,内部破壊起点となった介在物寸法を測定した結果をFig.10に示す。介在物寸法は疲労試験結果に概ね対応する序列となっていたが,酸化物系介在物が起点となった熱間圧延丸棒と大半がMnSであった20×150材を比較すると,疲労強度は20×150材のほうが低いが介在物寸法は同程度という結果になった。これは,酸化物系介在物よりMnSのほうで疲労被害が大きいことを示唆している。

Fig. 10.

Inclusion sizes measured on the fracture surfaces at the internal fracture origins. Arrows indicate oxides of 20×150, while other plots of the present steels are MnS.

そこで,疲労被害の大きさを評価するために,前報で求めたギガサイクル疲労強度の予測式27)との比較を行った。ビッカース硬さが同程度のSCM440鋼について前報で求めた予測式は以下であるが,これは酸化物系介在物を対象としたものである。

  
σa'=292.2(Nf)0.049×(areainc)0.171(1)

ここで,areaincは介在物寸法である。Fig.11に,応力振幅を式(1)で求めた疲労強度の予測値で基準化した修正S-N線図を示す。式(1)には破断繰り返し数Nfが入っているため,原理的には修正S-N線図のプロット点は1付近で水平となる。Fig.4では本研究の3つの材料の結果は加工度に応じた序列となっていたが,Fig.11では3つの材料のプロット点がほぼ重なっている。従って,加工度の影響は介在物寸法から説明でき,式(1)で相対的な影響の評価は概ねできているといえる。一方,酸化物系介在物が起点となった熱間圧延丸棒と比較すると,大半がMnS起点である本研究のほうが低い疲労強度を示している。従って,Fig.11はMnSのほうで疲労被害が大きいことを示した結果といえる。

Fig. 11.

Modified S-N diagram. The stress amplitude σa is normalized by σa’ calculated by Eq.(1). Arrows indicate oxides of 20×150, while other plots of the present steels are MnS.

MnSの特徴を考慮すると,細く伸びているという形状と介在物の物性という2つの点が疲労強度に影響を与えている可能性が考えられる。しかし,Makinoの応力拡大係数の評価結果により形状の影響は考慮できているため,Fig.11の結果は主に物性の影響を反映していると思われる。MnSと酸化物系介在物を比較すると,MnSのほうが軟質であるため,一見すると疲労被害は小さいように思える。しかし,酸化物系介在物は母地と剥離しやすいため35),介在物の物性が母地に与える影響は小さい。すなわち,酸化物系介在物は,欠陥の性質としては穴に近い。それに対して,MnSでは母地との剥離は見られないため,介在物の物性が母地に与える影響は相対的に大きいと思われる。このような理由から,MnSのほうで疲労被害が大きくなったことが考えられる。

ただし,今回の材料ではMnとSの量が多いため,大量のMnSが含まれている。そのため,Fig.8で見られるように,起点付近の破面では起点となったものとは別のMnSが近くで観察されることがしばしばあった。隣接するMnSとの距離が近いと干渉により応力拡大係数が高くなるため,き裂が伝ぱしやすくなる。従って,本研究の材料では起点となったMnSの影響だけでなく,他のMnSとの干渉によっても疲労強度が低くなった可能性がある。また,今回の材料で旧オーステナイト粒径がやや粗大であった点も疲労強度低下の要因となり得る。実際,今回の材料で酸化物系介在物が起点となった2点をFig.11において矢印で示しているが,これらの点も熱間圧延丸棒の結果より低めとなっている。従って,本研究の結果だけで,MnSのほうで疲労被害が大きいと結論するのは危険である。そのため,MnとSの量を通常のレベルに調整した材料を用いてMnSの影響を確認する必要がある。

5. 結論

本研究では,MnとSの量を規格上限値付近とすることでMnSを大量に含む材料を試作し,加工度を変えた条件でギガサイクル疲労試験を実施してMnSの影響を調査した。その結果,以下のような結論を得た。

(1)疲労強度は加工度に対応した序列となり,加工度が高いほど疲労強度が高くなる傾向となった。

(2)全ての試験片が内部破壊となったが,内部破壊の起点は大半がMnSであった。その際,加工度に応じてMnSが細く伸びている傾向が認められた。また,MnSをSEMで観察する際には2次電子像では不明瞭であったが,反射電子像では明瞭に識別することができた。

(3)光学顕微鏡により破面を観察した結果,あまり伸びていないMnSの場合には全体を覆うようにODAが形成されていたが,細く伸びている場合には介在物の中心付近にODAが形成されていた。これは,細く伸びた介在物では中心付近に微小き裂が形成されていたことを示している。

(4)MnSの形状は複雑であるが,全体を覆うような楕円で寸法を近似することとした。また,細く伸びている場合には長手方向をどこまで考慮するかが問題となるが,Makinoの応力拡大係数の評価結果に基づいて幅の4倍(l=4W)まで考慮することとした。

(5)上記の考え方に基づいてMnSの寸法を測定し,前報で求めた疲労強度の予測式を用いてMnSの影響を評価した結果,MnSは酸化物系介在物より疲労被害が大きい傾向となった。主には物性の影響と考えられたが,今回の材料でMnSが多いことによる干渉の影響等も懸念された。

謝辞

本研究の一部はJSPS科研費18H03748の助成を受けて行われたものである。ここに謝意を表する。

文献
 
© 2020 The Iron and Steel Institute of Japan

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