1980 年 66 巻 7 号 p. 1017-1027
ステンレス鋼に種々の表面処理を施すことにより,その金属がもつ機能や価値を一段と高めることができる.その結果,用途の範囲がこれまで以上に広がつていくことが予測され,将来の展望は極めて明るいという見方もできるが,新しい技術分野だけに,まだまだ解決すべき問題点が多く残されている.品質面での改善や,製品コストの低減はもとより,今回は限られた紙面でほとんど触れることができなかつたが,表面処理にはつきものの環境汚染への防止の面でも,なお一層の技術の進歩が期待される.