鉄と鋼
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冶金反応操作解析
気泡の攪拌作用を利用した反応装置のモデル
福中 康博
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1982 年 68 巻 2 号 p. 211-220

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抄録

本解説ではまず冶金反応操作解析を連続操作に見られる年令分布の問題と回分操作で重要になる混合強度の問題に分けて一般的考察を行つた.その後,冶金反応装置内に見られる不均一性を考慮した組み合わせモデルの有用性を流動層気固反応およびサブマージドガスジェットを用いた気液反応の操作解析例によつて示した。温度の均一性を仮定すれば循環流とウェーク部での混合に基づく攪拌作用という面からも,これらの反応操作を比較できることを示した.混合現象と冶金反応との関連性は伝熱現象の解明とともに反応操作解析の中心課題の1つである.説明をできるだけ単純化するため,主として等温系の解析について記述したが,モデル論に偏り,スラグ・メタル反応をはじめ,物理化学的側面を余りにも単純化しすぎたきらいは免がれない.また,筆者の間違いや独断的記述も多いと思われる.読者の皆様の御批判を賜ることにより,今後修正してゆきたい.

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