Trends in Glycoscience and Glycotechnology
Online ISSN : 1883-2113
Print ISSN : 0915-7352
ISSN-L : 0915-7352
日本糖質学会40周年記念号論文(日本語)
硫酸化糖鎖の生合成と癌性変化
瀬古 玲
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 31 巻 181 号 p. SJ42-SJ43

詳細
抄録

我々は大腸のがん化に伴う硫酸化糖鎖の生合成について、硫酸/糖転移酵素の酵素活性や生化学的性質の解析を行った。その結果、コア3糖鎖の非還元末端GlcNAcの6位を硫酸化するGlcNAc6STと粘液産生性大腸がんの関連性を見出した。また、GlcNAc 6-O-硫酸およびGalβ1-4GlcNAc(6S)を良い基質とするβ1,4-ガラクトース転移酵素(β4GalT)およびβ1,3-N-アセチルグルコサミン転移酵素(β3GnT)の存在を明らかにした。これらの知見は今後硫酸化糖鎖の生理機能を解析する上で有用であると考えられる。

著者関連情報
© 2019 FCCA (Forum: Carbohydrates Coming of Age)
前の記事 次の記事
feedback
Top