糖質合成化学の歴史が幕を開けて以来、グリコシルカチオンは重要な反応中間体であると見なされてきたが、それはしばしば思わぬ悪さをする。これまでに開発されてきた反応を注意深く見てみると、そのなかにはグリコシルカチオンを経由する反応を回避したり、あるいはより積極的にグリコシルカチオンを利用したりするために、グリコシルカチオンを巧みに制御しているものがある。このミニレビューは、望む反応を実現するためにグリコシルカチオンが如何に制御されてきたか、特に隣接基関与やSN2様反応について、その実例をいくつか紹介する。