Trends in Glycoscience and Glycotechnology
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グライコデビュー(日本語)
アリール化された糖類の合成とその応用
大塚 祐治
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2020 年 32 巻 189 号 p. J137-J141

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抄録

アノマー位を除く糖類のアミノ基あるいはヒドロキシ基のアリール基による修飾は天然には存在せず、そういった化合物はその構造に基づいた新規な機能分子として期待される。しかしアリール化された糖類の合成法は少ないため、その構造を生かした研究はあまり進んでいない。そこで我々はアリール化された糖類の機能解明を目的として研究を行った。まずBuchwald-Hartwig反応を用いてN-アリール化糖類を、超原子価ヨウ素化合物を利用する反応を用いてO-アリール化糖類を合成した。これらの化合物を基盤として新規な蛍光標識グルコースの開発、アリール基を利用した保護基の開発、および立体選択的なグリコシル化へと展開することに成功した。

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© 2020 FCCA (Forum: Carbohydrates Coming of Age)
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