抄録
ヘパラン硫酸プロテオグリカン (HSPGs) は細胞接着や細胞シグナルの重要な調節物質である。本分子の特異的機能は、コアタンパク質とそれに付随するヘパラン硫酸鎖の構造の両方によって決定されている。HSPGsが腫瘍細胞表面に、あるいは細胞外マトリクス様の構成物に存在する酵素によって再構築されるという証拠が集まっている。腫瘍の微小環境中でのこのリモデリングの結果、HSPGsは構造と機能を変え、その結果増殖や転移性といった腫瘍細胞の挙動を調節する。このミニレビューでは切断酵素、エンドスルファターゼ、ヘパラナーゼが syndecan-1 の機能に与える影響、さらにこれがどのようにミエローマの挙動を調節するのかという点に焦点を当てる。