Trends in Glycoscience and Glycotechnology
Online ISSN : 1883-2113
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新しい「糖質の時代」における新しい考え方
山形 達也
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1990 年 2 巻 8 号 p. 526-533

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抄録

今や、糖鎖の構造を決める為の方式を簡略化して、私達はその浮いた時間を糖鎖の機能を調べることに注ぐ時代となったのではないか? その為に、今まで構造のわかったすべての糖鎖の
1) 入手が可能になるようにし、
2) それらの1H-NMRデータをデータバンクに登録し、
3) その糖鎖 (あるいは誘導体) の異なる原理による2種以上のHPLCカラムでの保持時間を記録し、これもデータバンクに登録するようにする。
つまり、研究者は単離した糖鎖の1H-NMRを測定し、糖鎖 (その誘導体) のHPLC上の保持時間を調べるだけで、もうこれまでのような煩瑣な構造決定をしなくても済むようにしたい。ここで、今までの研究方式からの頭の切り換えと、それを可能にするデータバンク作りを提案したい。

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© FCCA, Forum; Carbohydrates Coming of Age
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