抄録
機械航空工学系学科の教育では,伝統的な各種理論と実際の現象との関係を理解するのに体験型教育プログラムが重要視されている。さらに,実際の現象は,単一の理論のみと結びつくことは稀であり,複数理論が統合化された結果である。そこで著者らは,機械航空工学を総合的に理解するためのプログラムとして,名古屋大学と岐阜大学それぞれで飛行ロボット(自律滑空機)の設計・製作・評価を行う授業を実施している。前報では,この2大学のプログラムの連携について,特に2021年9月に初めて開催した合同競技会の教育的効果を議論した。本論文では,2022年9月に実施した第2回目の合同競技会における第1回目からの変更点と,実際の競技や参加学生のアンケートの結果の変化から合同競技会の改善効果について考察する。