抄録
近年無人航空機の利用が進む中,固定翼UAVは高速・長距離飛行が可能であるため様々な分野での活用が検討されている[1, 2]。しかし,高速飛行を行う固定翼UAVは着陸距離が増大する。この問題に対して本研究では通常の直線経路に沿って飛行速度一定で降下するグライドスロープに対して,複数回旋回飛行しながら減速と降下をする「減速旋回降下技術」を提案し,水平距離を短縮するとともにタッチダウン時の飛行速度を減少させることによるロールアウト距離の短縮を目指す。提案技術は高精度に旋回経路を追従する技術の上に,速度は一定の加速度で減速,飛行状態より計算したその瞬間でとれる最大の降下率で降下させる技術より構成される。本稿では,提案技術の6自由度シミュレーション結果及び,「高精度旋回経路追従技術」について飛行試験により検証した結果を報告する。