Japanese Journal of Tropical Medicine and Hygiene
Online ISSN : 2186-1811
Print ISSN : 0304-2146
ISSN-L : 0304-2146
沖縄県における糞線虫感染の現状
安里 龍二仲宗 根民男吉田 朝啓新垣 民樹池城 毅村上 秀親崎山 八郎
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 20 巻 2 号 p. 169-173

詳細
抄録
沖縄県のほぼ全域における糞線虫感染の状況を, 寒天平板法で調べた。全調査地域の感染率は40歳未満の年齢層では男性1.6%, 女性0.8%であるが, 40歳以上では男性18.7%, 女性10.0%であった。若年齢層に少なく, 性別では男性に多い傾向は全ての地域で認められた。40歳以上の男女の地域別の感染率は男性では6.9%-29.9%, 女性では2.9%-17.9%と明らかな地域差があった。今回の調査結果から, 沖縄県内の糞線虫保有者は約3万人と推定された。糞線虫保有者の大多数を占める無症状者に対して, どのような対処が実際に必要であるかについては, 今後の研究課題である。
著者関連情報
© 日本熱帯医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top