Japanese Journal of Tropical Medicine and Hygiene
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スナネズミ腹腔より得たBrugia pahangiミクロフィラリアのAedes aegyptiにおける発育
莊 正國中島 康雄青木 克己
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1979 年 7 巻 3-4 号 p. 171-189

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抄録
蚊に対する人工摂取装置を新たに考案した。製作に特殊な技術を要せず, 使用に便利である。その装置を用いて, Aedes aegyptiの胃内摂取に対するヌクレオチドの影響と, スナネズミ腹腔ならびにイヌ静脈血より得たミクロフィラリアの, Aedes aegyptiにおける発育の比較を行った。摂食刺戟物としては, 用いたヌクレオチドの中で, 10-3MATPが最も有効である。イヌ静脈血より得たミクロフィラリアと同じく, スナネズミ腹腔より得たものは, 第III期幼虫 (感染幼虫) に成長することが証明されたが, その率はイヌ静脈血より得たものより低い。また, 血液, 血清, 蛋白を食物として摂取していない蚊においても, ミクロフィラリアが感染幼虫になることが証明された。
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