抄録
[目的]本研究の目的は、高齢者看護外来に通う認知症患者本人と家族の語りを通して、認知症対応力の形成に関わる経験や思いを明らかにすることである。
[方法]A病院の高齢者看護外来を受診した患者3名と家族5名に半構造化面接を行い、質的記述的に分析した。
[結果]看護外来受診による患者の経験や思いとして【日々の失敗よりもできていることや面白いことを考えるようになった】などの3カテゴリー、家族からみた患者の経験や思いとして【環境を変えて看護外来を受診することで、患者は肯定的な感情を感じている】などの3カテゴリーが抽出された。家族の経験や思いとしては、【看護外来は患者と家族も含めて見てくれて、なんでも相談できるし、わかってくれるから安心する】などの7カテゴリーが抽出された。
[考察]看護外来における継続的な関わりは、患者や家族の心理的安定を支え、認知症の対応力を培う一助となることが示唆された。