抄録
Bonin Islands(ボニン諸島)は小笠原群島の英語名である。これは江戸時代の無人島(ぶにんじま)という呼び名に由来する。江戸時代に巡視した水野忠徳らの作成した『小笠原島視察復命書』に「島々の配置は、南北に連なり、あたかも家族のように並んでいるので、中央を父島群島、南を母島群島とし、北を聟島群島とする。」と記載され、これが父島(図 1)、母島、聟島の由来になった。
「東洋のガラパゴス」と呼ばれユネスコの世界自然遺産に登録される見通しとなり、今後更に注目が予想される小笠原の歴史的経緯について、発見から戦後の返還まで概説する.