2006 年 39 巻 p. 153-180
物質中の3世代ニュートリノ振動におけるCP対称性の破れを考察する。最初に、我々は微小パラメータΔm^2_<21>/Δm^2_<31>とsinθ_<13>の非摂動効果があるエネルギー領域と基線距離で50%以上になることを示す。これは、将来の長基線実験における精密測定で考慮しなくてはならない重要な効果であることを意味している。次に、我々はこれら非摂動効果を近似公式に取り入れるための方法を考察する。そして、θ_<23>=45°と対称な物質ポテンシャルという2つの条件を仮定すれば、これらの非摂動効果を取り入れた近似式をすべてのチャネルで導出できることを示す。