豊田工業高等専門学校研究紀要
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微粒珪砂を用いた保水性舗装体の温度低減効果に関する研究
浅岡 和俊中嶋 清実河野 伊知郎
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2008 年 41 巻 p. 45-50

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抄録

本研究は保水性舗装体の保水材料に微粒珪砂を用いて充填材とする際に、充填材の配合、セメントの種類を変えて、圧縮強度を測定、比較する。また、種々の条件で作製した充填材を実際の開粒度アスファルト混合物に充填して保水性舗装体を作製し、温度低減効果を評価することを目的とする。試験結果より、本研究の充填材は、練り混ぜの際に水の割合を変化させても余剰水の浸透量が増減するだけで、硬化した充填材のセメント水比はほぼ一定となり、圧縮強度への影響はほとんどないことが明らかになった。また保水性舗装体には一般の舗装と比べ最大20℃程度の温度低減効果が確認され、配合の違いについては、セメント量の少ないものほど大きな効果が得られた。さらに圧縮強度、温度低減効果の面から、現在まで保水性舗装体の固化材として使用されてきた早強ポルトランドセメントから、今後高炉セメントB種への移行が可能であると考えられる。

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