抄録
研究目的
ナイロン糸にもゴムの熱力学的関係が適用できるという仮定で張力と温度の関係を解析ぜんとしたものである.
研究結果
本実験の範囲内で得られた毛な結果は次のごとくである.
(1) 力のエネルギ成分とエントロピ成分の配分を実験的に求めることができた.
(2) 温度によるエントロピの変化はあまりないようで, 力のエントロピ成分は温度とともに増加し, また緊張度によっても増加する.
(3) 力のエントロピ成分は全体の力より大となり, すべてエネルギ成分は負となり, その値は温度の変化に対してはほとんど影響がないようで緊張度によって減少傾向を示すことである.