繊維機械學會誌
Online ISSN : 1883-8715
ISSN-L : 0285-905X
織物における色混合
(第2報) 多数良色混合の場合
佐貫 尹
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1961 年 14 巻 8 号 p. 593-600

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抄録

目的第1報の2色混合の結果を基にして, これらが多数色混合にどの程度適用できるかを, 3種類の原糸で, 4色混合までの場合について検討する.成果(1) 多数色混合の場合も2色混合と同様, ほぼ中間混合として取扱うことができるが, 2色混合の場合よりも, 計算値と測定値のズレが大きい.(2) そのズレは, 被混合色の各刺激値の差の平均にほぼ比例し, 各原糸とも, 2色から4色と, 多数色になるにしたがって増大する.(3) これらを, 色の3属性に対応させて考察すれば, 2色混合の場合λd, Peの測定値は, 計算値よりもSの小さい色の方へかたより, Yの測定値は, 計算値よりも低下する.多数色混合の場合は, 2色混合のくり返しと考えられ, 上述のことがらが適用できるが, 色数が5色, 6色またはそれ以上になると, 実験の誤差が大きくなり, 予想は非常に困難になるであろう.

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© 社団法人日本繊維機械学会
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