繊維機械學會誌
Online ISSN : 1883-8715
ISSN-L : 0285-905X
繊維配列度の光学的な連続測定の研究
(第3報) 正乱反射の分離
宇野 稔斉藤 洋塩見 昭小出 晃
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1962 年 15 巻 12 号 p. 865-871

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抄録

目的 光学的にスライパ中の繊維配列度を灘定するに当って, 問題となるスライノミの正, 乱反射成分の量や乱反射成分の影響について調べ, 実際の配列度測定への応用について考える. 成果 (1) スラィパへ偏光を照射し, その反射光を偏光板を通して測定すれば, 反射光を正, 乱反射成分に分離できる. (2) 綿スライバの反射光の中, 正反射光はその1/20~1/30で, ほとんどが乱反射光である.また正乱反射光比は繊維によって異なる. (3) したがって, 繊維配列度の測定には, 正反射光のみを用いるべきである. (4) ある平面内の一つの偏光面について正反射光量を測定すれば, 他の偏光面の値を算出でき測定を簡易化できる. (5) 光源側に回転偏光板, 受光側に固定偏光板を設け, 正反射光のみを求めて, スライパを走行させながら, 配列度を連続測定することができる.

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© 社団法人日本繊維機械学会
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