研究目的ミユーラ式纎維長測定法においては片毛房ステープルダイヤグラムより両毛房ステープルダイヤグラムを作図により求めることは容易であつたが、篠ステープルダイヤグラムを求めるには甚だ複雜な作図を要した。こゝでは片毛房ステープルダイヤグラムと篠ステープルダイヤグラムとの関係を解析し簡単な作図法を得んと試みた。研究結果1.片毛房ステープルダイヤグラムの纎維長lに関する一次導函数が篠ステープルダイヤグラムを与えることを見出した。この関係を基礎とする作図法を得た。2.篠の平均纎維長lは片毛房ステープルダイヤグラムにおいてl= (X'/x') l=0の関係があることを見出した。これを基礎とする作図法を得た。3.篠ステープルダイヤグラムにおける標準偏差σ とlと片毛房の平均纎維長lsの間にσ2=l (2ls-l) の関係を見出した。これを基礎とする作図法を得た。4.本法による実験の結果綿糸紡績においては工程が進むにつれ平均纎維長は増加し標準偏差も増加するが纎維長斑は減少する。