繊維機械學會誌
Online ISSN : 1883-8715
ISSN-L : 0285-905X
撚糸について
(第1報) コードを構成する単繊維のとる形態とコードの物理的性質との関係について
眞鍋 朋信
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1953 年 6 巻 9 号 p. 565-572

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抄録

研究目的
連続繊雄よりなるコードに関して、下撚り数、上撚り数、撚り縮み、及びコードゲージ等の、コードを構成する単繊維のとる形態を表現する量と、コードの二、三の物理的性質との間の関係を論ずるのが目的である。
研究結果
1.コードを構成する単緻維が受ける伸長の変形率は
εr= (1+P0/A0E) (4π2 (n-N) 2r2+4π2N2R2+Z2) 1/2-1
で与えられる。
2.n-N≠0, (1+P0/A0E) -2-4π2N2R2-4π2 (n-N) 2r20<Z2< (1+P0/A0E) -2-4π2N2R2 なるとき中立層が存在し、中立半径rnは
rn= ((1+P0/A0E) -2-4π2N2R2-Z2) 1/2/2π (n-N)
で与えられる。
3.下撚りされた繊維束に働く張力の、コードの中心軸方向の威分P、及び下撚りされた繊維束がコードの中心軸に関して有する回転モーメントMは、それぞれ
P=cos QΣFrcosθr M=-cos QΣrFr sinθr+Rsin QΣ Frcosθr
で与えられる。
4.コードを構成する単鐵羅が弾性体と見なされる場合にっいて、P、及びMが計算される。特に、N=0, P0=0, Z=1, 及びn2r20≪1なる場合
M= (4/3) π4kEr60n3 (1- (15/4) π2r20n2+…)
となる。

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© 社団法人日本繊維機械学会
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