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琉球列島の第四紀陸生脊椎動物の分布とその渡来
大城 逸朗野原 朝秀
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2000 年 10 巻 1 号 p. 41-50

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抄録

琉球列島では,第四紀更新世前期~後期の琉球層群を構成する石灰岩層が広く分布し,本層に形成された裂カ充填堆積物や洞穴堆積物から陸生脊椎動物遺骸を産する。現在,脊椎動物遺骸の産地は,100 カ所以上(図1 ),化石動物種も39 属51 種(表1 )知られている。
本報告では,裂カ充填堆積物の例として,沖縄県具志頭村の港川フィッシャーと洞穴堆積物として沖縄県知念村のジーブ洞穴,宜野湾市普天間の普天満宮洞穴,久米島具志川村の下地原洞穴,そして宮古島上野村豊原のピンザアブ洞穴の4 カ所,さらに与那城町照間石川市楚南今帰仁村今泊など3 カ所の更新統中の動物遺骸について,それぞれの特徴を述べあわせてこれらの化石動物の琉球列島への渡来について考察した(図2) 。

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© 2000 日本熱帯生態学会
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