台湾における高い人口密度と急速な経済発展にもかかわらず,常緑広葉樹林は引き続き台湾島の面積の32% を占めている。この森林は海岸域から海抜2500 m に分布し,多様な植物相と4 つの主要森林型を支えている。779 の調査区での森林の植物相は木本植物570 種を含み, 234 属, 82 科に及んでいる。最も種の数が多い科はクスノキ科,ブナ科,ツバキ科,アカネ科, トウダイグサ科であった。本研究の第1の目的は,台湾における常緑広葉樹林の4 主要型について比較解釈をすることである。第2 の目的は過去3 世紀に亘るこれらの森林の管理と保護の状況を概括することである。